広島県山県郡北広島町大朝エリアに建つ神社を一覧にしました。
龍山八幡神社
龍山八幡神社は、鎌倉時代後期の正和2年(1313年)、戦国大名吉川家5代目の吉川経高氏が駿河国吉川村(静岡県静岡市清水区吉川)からから大朝本庄地頭として入封の際、勧請した神社。
現在の本殿は、1558年(永禄元年)、吉川元春が再建したもので、広島県下で最古のでは嚴島神社につぐ、室町時代の数少ない神社建造物として、1962年(昭和37年)、国の重要文化財に指定されています。
龍山八幡神社の建築様式は、三間社芸備造り。屋根は流れ造りで銅板葺き。本殿正面にある3個の蟇股(かえるまた・蛙股)は室町時代後期の代表的なデザインです。
境内には吉川興経と妻子を祀った「治功(ちこう)神社」があります。
枝宮八幡神社
枝宮八幡神社は、駿河丸城跡から1.5km西にある神社。1319年(元応元年)の吉川経高譲状にも記され、吉川氏が大朝本庄に定住する以前から鎮座し、大朝本庄惣領家の氏神様と考えられています。
現在の本殿は、1575年(天正3年)に吉川元春と吉川元長が再建しました。建築様式は、間社芸備造り、屋根は流れ造りで銅板葺き、龍山八幡神社の本殿をコンパクトにしたサイズです。
また、枝宮八幡神社には、ケヤキの一木造りで彩色された木造狛犬一対が奉納されていました。阿形(あぎょう)、「吽形(うんぎょう)の両方に墨書で1374年(応安7年)、千鶴丸と比丘尼(びくに)が寄進と銘が入っています。1990年(平成2年)4月23日に、広島県の重要文化財に指定されています。